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中国経済危機 来年は二番底――スタグフレーションに陥った中国経済

2010年12月21日

【新唐人2010年12月21日付ニュース】中国全国人民代表大会財政経済委員会の副主任委員で統計学者の賀鏗氏はこのほど、中国経済はスタグフレーションに陥っているとした上で、「来年はさらに悪化し、二番底に直面するかもしれない」との見方を示しました。

香港紙“明報”は14日、賀鏗氏の北京における2010年経済フォーラムでの発言を引用しました。
 
賀氏によると、中国は今年後半からスタグフレーションに陥り、経済の停滞、物価および失業率の上昇などとして現れたと指摘。これにより、中国経済はジレンマに陥ると言います。つまり、インフレを抑えると、経済はさらに低迷し、経済を刺激すると、さらなるインフレを招くのです。
 
賀氏は、スタグフレーションに原因について巨額の財政投入を挙げました。その結果、中国の2009年の財政赤字は1兆500億元、金融緩和政策により新規貸出額は9兆6,000億元。このようなやり方では、問題がいつかは生まれると指摘しました。
 
賀氏は昨年中央テレビで、政府の土地売買を批判し、自分の給料では家も買えないと言って有名になりました。
 
中国国家統計局の資料によると、11月の消費者物価指数は5.1%も上昇しました。
 
モルガン・スタンレーの元首席経済学者の謝國忠氏は、中国はすでにインフレ時代に入ったと指摘しました。これから5年間のインフレ率は過去10年の金融緩和政策の結果だともいいます。さらに政府に対しては、極力措置を取って、さらなるインフレを防ぐべきだと訴えました。一旦インフレが国民の不安を招くと、逆にデフレが起こり、別の危機が生まれるからです。
 
経済学者の郎咸平氏は、中国経済は二番底を向かへ、長期の停滞に陥ると断言。政府は救済に4兆元を支出し、表面上では内需を刺激したように見えるが、実質は明日の過剰な生産能力を使って、今日の過剰な生産能力を消化するやり方で、この過剰な生産能力こそが二番底の前兆であると言います。しかもかなり長引き、さらにはスタグレーションを招くと述べました。
 
“財経網”によると、国有資産監督管理委員会の趙暁氏は、来年の外需も欧米経済の停滞により低迷し、不動産に頼っている内需も、不動産引き締めにより伸び悩む、よって、2011年の中国経済は楽観視できないと示しました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
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